第十一回「文学フリマ」の気になるところ
いよいよ当日となった文学フリマ。
ブース数も五〇〇を越え、新旧傑作怪作入り交じるなか、何の予備知識もなく人混みをかき分けてお眼鏡に適うものを手に入れるのは容易ではない。
そこで、例として今回の私の目星をテキトウに綴ってみることにした。
役に立つかは知らないが、どうせ暇なら一目見るとよい。
いやしかし、まさか当日更新になるとは思わなかった。
意味ないよね。ゴメンなさい。
・A−01 文学市場
文フリは初参加というこちら。
リンク先へ飛んでみると、入会金から年会費まで設けて会員も三十名以上いるしっかりした集まりだと言うことが分かる。
肝心なのは中身だが、読んだこと無いからさっぱり分からない。
しかし文フリでの壁とも言うべき角っこ、それもA−01を勝ち取ったのは訳があるはず(見るとあちこちで賞取っているし)。
無料誌もあるようなので、とりあえずもらう。それから立ち読みしてみて、よさげな雰囲気だったら買う。
・A−06 ドイスボランチ
たぶんこちらも文フリ初参加(間違ってたらすみません)。
新刊だという「タイム・アウト・ワンダフルワールド」の表紙の女の子がすごい良い笑顔してるから買う。
表紙ってやっぱり大事だと思うんだ。
ちなみに私の好きな絵はAndreas Mollerの画いた若い頃(十歳)の「Maria Theresa」の肖像。
マジ綺麗だと思うんだ(十歳だけどさ)。この絵を見たいが為にハプスブルク展に二度行きました。
・A−07 Read Me.47G
こちらも文フリ初参加。Aは初参加で固めたのか?
「Read Me」というサークル名の率直さに惚れた。改めて読んでみるとRead Meってすごい言葉だなぁ。
ところでここのサークルメンバーの「うっぴー」さんはあの「うっぴー」さんなのか?
・A−20 電書部
電子書籍の勃興。
前々回ぐらいの文フリに登場したかと思えば有志を集めて「電書フリマ」なるものを開き、ほかにもあちこちで活躍なさっている。
のだが、正直肝心の電書はちょっと読み難かった(PC向けには作ってないのかな?)。横書きだったし。
買うのでテキスト(Txt)でくれないか頼んでみようかしら。
・B−06 SEEMOA
今回二度目の参加。
サイトは用意されてないようだが、紹介文が気に入ったので立ち読み候補。おそらく買うと思う。
自身の同人誌で「クオリティの高い作品を揃えてある」と公言するのは誇大広告か否か。
・B−11 銀座線
ウチの「同人誌紹介」ページでも紹介している銀座線。
「小説作法」教室の出身(および生徒)などで構成されているとのことで納得のクオリティ。
年一発行で現在十五号。十四号を読んだ印象として全体的な作風は文学より、落ちつきめ。
詳しくはウチをご覧のこと。
・B−15 篤実会
前回が初参戦、今回が二度目らしい。
なんと、前回の初戦で四十部完売したとのこと。
ホームページの篤実会結成に当たっての檄文からは並々ならぬ決意を感じる。
若さと熱を感じる文面だが、好きな作家などをみるとそうでもないのかも。太宰はともかく、武者小路はあまり聞かない。
・B−18 あるみ文庫
缶ジュース感覚の文学が目標とのこと。一本120円。
なんと今時珍しいCD形式(PDF)の電子書籍だそうな。
いろいろ未知数。
・B−19 トラウマ児童文学レビュー(仮)
こちらも電子書籍。
トラウマになるぐらいハードな内容が大好物というどう考えても変態。
トラウマになるほどの児童文学とはなんぞや? と思い買ってみるつもり。
ちなみに私は、小学生の頃に怪談小説ばかり読んで読んで毎晩悪夢を見るようになった。それ以来、高校に上がるまで本には一切触れなかった。
今でも怪談小説は読めない(キングは好きだけど)。これがトラウマ。
・C−10 GNN『俺書店』事業部
企業様。事業自体に興味はないが長机半分のスペースで何をやるのかが気になる。
ただ自社の本を売るだけだったらつまらない。宣伝だけだともっとつまらない。
テキストデータをPDF(Epub)などの縦書き電子書籍にするのは基本誰でも出来る。
Androidへの対応とか販売は(Android)持っていないので分からないが、これもたしか誰でも(それはKindleだっけ?)出来たはず。
ホームページをざっと見た限り面白みはない。でもせっかくなので覗いてみようと思う。
・C−20 ジャンク・ヤード
ウチでまだ紹介してはいないが、そのうちする予定。
ちゃんとISBNコードを取得している(これも基本誰でも出来るんだけど、面倒だし結構お金が掛かるので結構大変)。
魔法使いが真面目に現代戦(第二次ぐらい)をする「ウィザーズ・センチュリー」が好き。
気になる人はホームページから「ガンガンONLINE 短編小説カーニバル」へ飛ぼう。惜しくも賞は逃したようだが、力作である。
・D−11 DAISY CHAIN 制作委員会
サイトは用意されていないし、買ったこともないが、紹介文が生き生きとしているので立ち読みしてみようかなと。
文学フリマには意外と少ない「ジャンルに偏らない真面目なエンターテイメント文学」らしい。……少ないかな?
・D−20 MAD TEA PARTY
こちらもサイトはない。紹介文の奇妙さに引かれて立ち読み候補に。
いやもうまったく意味が分からない。
・G−07 清泉の雫
文フリ三回目にして今回が最後の挑戦らしい。
サークル名やら既刊誌の表紙やから、あれこれ私の琴線に触れてくる。
手のひらからこぼれ落ちる前に、しっかりと捕まえておく必要がありそうだ。
・G−11 サロン・ド・マロリーナ
寡聞にして私は知らなかったのだが、中々有名だそうな。
破滅派文学賞を受賞した大谷氏も寄せているということで購入決定。
・G−13 空想都市
ネットノベルの実力派集団による同人誌。
「蒼天」とか「五月八日」とか「WordGear」とか聞いたことあるぞ、という人もそうでない人も買うべし。
ウチでも紹介させて頂いているので詳しくはそっちで。
・H−17 『『『『『『『『『在』』』』』』』』』(『『『『『『『『『Xi』』』』』』』』』)
なんだろう。なにかが、なにかが気になってしまった。
・H−20 U−cafe
なんと乙一氏の書き下ろしがある。
これだけで欲しい人は欲しいだろう。
同人誌と言うことでのびのびと書いていらした。
・L−20 破滅派
ご存じ破滅派。
その活動は留まるところを知らない。
今日マチ子さん好き、と言う人も是非。私も好き。
ご存じないぞ、という方は直ちにWebへ。
・N−20 Red Freaks
紹介文やらサイトやら何かと琴線に触れてくるので候補に。
紹介文によると売れば売るほど赤字が増えるらしい。なんだか悪い気もするが、買う。
・O−19 新嘲文庫
Q−04 Inside out
基本的に文芸系を紹介していきたいと思っている私ですが、ココは例外な批評系。
おそらく文フリは二度目。
立派な装本をした同人誌が並んでいるが、なんと全てフリー。
前回はあまりに時間が無くて貰ってすぐ立ち去ってしまって本当に申し訳ないことをしました。
Q−09 不純文学少女コレクション序説
紹介文がハイセンスすぎる。
R−10 西瓜鯨油社
なんとも言えないのだが、気になっているし間違いもないだろう。
U−09 出版評論社
ここはお勧めと言うより個人的にかなぁ。というわけで例外二つ目。
今って出版界が一番面白くなってる時期だと思います。
エ−32 TOLTA
例外三つ目。もうここの新刊は無条件で買っている。
とにかくユニークな装本(本じゃないときもあるけど)で、見るだけでなんだか幸せになれる。
なかでも前回の「ワンハンドレッドメートル トルタ」は秀逸だった。
エ−42 みつりん通信
例外四つ目。
アマゾンでの委託販売サービス「e―コレ」に対するサービスを行っている。
今のところ利用する予定はありませんが、同人誌を出している身としては紹介せずにいられない。
さて、こんなところでしょうか。
今回は出費は抑えたいんですが、無理そうだなぁ。
喪服姿で一人うろうろしている顎ヒゲがいたらたぶん私です。
そうとうカモだと思います。